【新卒就活】現役コンサルが教えるコンサルティングファームの面接官が見ている5つのポイント -面接においてどのような対策が必要か

コンサルティングファームの選考というと難しい印象がありますが、新卒に関しては過去の経験や実績はそれほど重要視してはいません。ほとんどが面接の中で、コンサルタントとして働ける資質があるかを見極めています。

結論から申し上げるとコンサルティングファームの面接官が見ている5つのポイントは以下の通りです。

  1. 質問をきちんと理解しているか
  2. 発言が端的であるか
  3. 何(What)をしたかより、どのように(How)、なぜ(Why)したのか
  4. 考えの幅が狭くないか(網羅的に考えることができているか)
  5. やりたいことに対するこだわりが強くないか
目次

コンサルティングファームの就活人気

昨今、新卒の就活でコンサルティングファームの人気が非常に高まっています。ワンキャリアの「東大・京大 就活人気ランキング」では、上位10位の内7つをコンサルティングファームが占めています

ワンキャリア
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コンサルティングファームの面接

私が勤めるコンサルティングファームでも多数の学生さんが応募され、私自身コンサルタントとして面接を行ってきました。しかし、その中でも、いわゆる高学歴の方や学生時代に優秀な実績を残されている方、高い難易度の資格を持っている方を落とすこともあります。

学生時代の実績や資格などあるに越したことはないのですが、コンサルティングファームでは、「コンサルタントとして将来ワーク(機能)できるか」を面接の中で徹底的に評価しています。学生時代の経験などはあくまで話題のネタでしかありません。

コンサルティングファームの面接官が見ている5つのポイント

それでは、具体的にコンサルティングファームの面接官が面接において見ているポイントを説明します。

質問をきちんと理解しているか

基本的なことではありますが、面接官は候補者がきちんと質問を理解しているかを評価します。

意外と学生さんで質問をきちんと理解せずに回答されることが多いです。これは、面接で聞かれる質問を想定し、事前に回答を準備しているため、どのような質問に対しても同じフレーズでしか回答することができず、質問と回答が対応していないのです。

コンサルタントはクライアントとコミュニケーションを取り、課題解決を行うのが仕事です。そこで、きちんとクライアントの発言を理解することができないと、適切な課題解決を達成することはできません。面接でもきちんと質問を理解する能力があるかを評価し、クライアントとのコミュニケーション能力があるかを測っているのです。

面接で何を話すのかももちろん重要なのですが、まずは、面接官の質問をきちんと理解することを意識しましょう。特に以下の点に注意し、質問を正しく理解しましょう。

  • オープンクエスチョンかクローズドクエスチョンか
  • What(何を)/How(どのように)/Why(なぜ)のどれを聞いているのか

オープンクエスチョン:回答を限定せずに、相手が自由に回答できる質問
クローズドクエスチョン:「はい(Yes)」か「いいえ(No)」で答えられるような質問や回答が限定されている質問

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面接官の質問がよくわからないときは、「質問をもう一度お願いしてもよろしいでしょうか。」「それは~という質問でしょうか。」ときちんと確認を行いましょう。中途半端な理解で回答することだけは避けましょう。

発言が端的であるか

上記の通り、コンサルタントはクライアントとコミュニケーションを取り、課題解決を行うのが仕事です。クライアントの発言を理解するだけではなく、クライアントに分かりやすく伝えることも重要です。ダラダラ喋り、結局何が言いたいの?となってはいけません

面接でも準備してきた回答を1分以上にも渡り話すような学生さんもいますが、言いたいことはほとんど伝わってきません。発言は端的に、結論を先に述べるように意識しましょう

また、PREP法を用いるとメリハリのある説明を行うことができますPREP法とは、「結論(Point)」→「理由(Reason)」→「具体例(Example)」→「結論(Point)」という順序で説明する手法です。これを意識するだけで、論理的で説得力のある説明を行うことができます。

あなたの強みは何ですか?

結論(Point)

私の強みはリーダーシップです。

理由(Reason)

学生時代にはチームを率いる場面を多数経験し、書籍、セミナーなどでリーダーシップを学び、実際に結果を残すことができたからです。

具体例(Example)

具体的には、2年生の時に参加したインターンシップでは、チームリーダーの立場となり、プロジェクトの設計、チームの役割分担、メンバーのマネジメントを行いました。私のリーダーシップにより、チームメンバーを積極的にコミットさせることができ、インターンではチームで1位を獲得することができました。

結論(Point)

以上のように、私の強みはチームを率いて結果を出す強いリーダーシップです。

何(What)をしたかより、どのように(How)、なぜ(Why)したのか

面接の中で自己アピールとして学生時代の経験・実績を説明する場面があると思います。その中で面接官は、何(What)をしたのかよりも、それをどのように(How)、また、なぜ(Why)したのかを説明できるかを評価します。これは候補者の再現性を測るためです。つまり、同じことをもう一度できるかどうかを確かめているのです。

よく自己アピールでは、アルバイトの売上を何%伸ばしたというアピールをする学生は多いです。それ自体は素晴らしいことですが、それがまぐれではなく、きちんとした根拠に裏付けられた結果であることを説明してほしいのです。

売上向上の例では、以下の観点をきちんと説明できなければ、どんなに素晴らしい実績を持っていたとしても、成功要因も把握できておらず、まぐれでしかないと判断されてしまいます。

  • 売上が上がらない原因をどのように分析したのか
  • それに対してどのような打ち手を取ったのか
  • なぜそのような打ち手を取ったのか
  • その打ち手による売上に対する効果はどうだったのか」

逆にこれらをきちんと説明できれば、論理的な問題解決能力に長けていると評価されます。

面接前には、自己アピールに使用する際の経験を振り返り、何をしたのかよりも、どのように、また、なぜしたのかをきちんと説明できるように準備しましょう

考えの幅が狭くないか(網羅的に考えることができているか)

コンサルティングファームでは、面接の中でケース問題を出題し、候補者に課題解決に取り組んでもらうことが多いです。しかし、思考の幅が狭く、柔軟ではない学生が非常に多いです。

例えば、ある企業の売上を向上させることをテーマにケース問題を出題すると、課題や解決策を1つだけ出して終わってしまうような学生もいます。そこでいかに素晴らしいアイデアを出そうとも、これでは、思慮が浅くコンサルには向いていないと判断されてしまいます。

コンサルタントの仕事は企業の課題解決です。そしてその課題は定義されていないことがほとんどで、コンサルタントが課題を明確にしてあげる必要があります。その中で、コンサルタントの視野が狭くては本当の課題にたどり着けません。解決策でもそうです。1つの解決策が絶対的であると信じてしまうと、より良い解決策を見失ってしまうことになります。

面接のケース問題でも、まずは課題や解決策を網羅的に考えることを心がけましょう。その上で、本当の課題や解決策を根拠をつけて示すようにしましょう。

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やりたいことに対するこだわりが強くないか

面接では、「入社して何かやりたいことがありますか」という質問がありますが、ここでやりたいことに対するこだわりが強いと長期就業が難しいと評価される可能性があります。というのも、コンサルタントはクライアント企業から案件をもらって働くことが基本となり、やりたいことがあってもそれを実現しやすいとはいえないからです。

候補者が「絶対にXXしたい」と言っても必ず実現できるとはいえず、入社後ギャップを感じてすぐにやめられてしまうと面接官は判断します。もちろん、やりたいこと、興味があることを示すことは問題ありません。しかし、そのやりたいことや興味があることに固執していると捉えられないように表現に注意しましょう

例えば、「色々な分野に興味がありますが、将来的にはXXの分野にも取り組んでみたいと考えています。」というように表現すると、色々な分野への挑戦意欲があり、かつ、将来展望も明確になっており、好印象を受けます。

まとめ

以上、コンサルティングファームの面接官が見ている5つのポイントでした。コンサルティングファームの面接では、面接の中でその人にコンサルタントとしての素養があるかを徹底的に評価します。なので、学生時代の実績や経験は加点要素にはなりますが、決定的に重要な要素ではないです。どれだけ素晴らしい実績を残していようが落ちる人は落ちます。

これからコンサルティングファームの面接を受けようと考えている方は是非参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

Junyaと申します。都内のコンサルティングファームで働いております。まだまだ若輩者ですが、私の得た経験や感じたことを本ブログで紹介できればと思います。
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