利益を最大化する生産量
今度は利益を最大化するための生産量をソルバーで求めたいと思います。製品Aと製品Bという2つの製品を生産しているとして、それぞれ必要な製造時間、材料、1個当たりの利益が以下の通り定められているとします。製造時間や材料は無限というわけではなく、利用可能資源が定められています。

この前提条件に基づき、利益を最大化するための製品A、製品Bの生産量を求めたいと思います。

あらかじめ数式で計算する部分には、数式を入力しておきます。
- 製造時間=1個当たり製造時間×生産量
- 材料X=1個当たりXの必要単位×生産量
- 材料Y=1個当たりYの必要単位×生産量
- 利益=1個当たり利益×生産量

ソルバーのパラメーターを開き、各パラメーターを以下のように設定していきます。
- 目的セルの設定:利益合計のセルD14
- 目標値:最大値(利益が最大になるときの生産量を求める)
- 変数セルの変更:製品A、製品Bの生産量

次に制約条件を追加していきます。たとえば、製造時間の上限は合計で120時間なので、「D11<=D3(120時間)」というように設定します。

材料X、材料Yについても同じように条件を設定します。

また、製品の個数は小数で表すことはないので、製品A、製品Bの個数(セルB10、C11)は整数(int)を指定します。

制約条件をすべて追加すれば、解決方法を選択します。今回は目標利益も制約条件も「○○×生産量」という掛け算で表されるので、「シンプレックスLP」を選択します。

これで「解決」をクリックすれば、以下のように利益を最大化するための生産量を算出することができます。

このようにソルバーでは、複数の変数、制約条件に基づき、最適解を一気に計算してくれます。ただし、数式が正しく入力できていない場合や達成不可能な目標を設定すると正しく計算できない場合があるので、注意しましょう。
コメント