2023年8月29日、マーサージャパンが厚生労働省の女性の活躍推進企業データベースを基に行った男女の賃金差異の分析結果が公表されました。
簡単に内容をまとめると以下の通りです。
- 全企業平均では女性賃金は男性賃金の74%(ベスト5、ワースト5は下表)
- 女性の管理職への昇進しやすさと男女の賃金差異には正の相関があり、女性の管理職登用が進めば男女の賃金差異は解消される可能性がある
- 非製造業・サービス業は製造業に比べて女性が管理職へ昇進しやすく男女の賃金差異が小さい傾向が見られるスト
順位 | 男女の賃金差異が少ないベスト5業種 | 男女の賃金差異が多いベスト5 |
---|---|---|
1 | 福祉 | 保険 |
2 | 農業、林業 | 銀行 |
3 | その他医療、福祉 | その他金融業、保険業 |
4 | 教育、学習支援業 | 鉱業、採石業、砂利採取業 |
5 | ホテル | 住宅 |
所感
男女の賃金差異が少ない業種に福祉・教育・医療業が挙げられています。これらの特徴としては男女が同じ業務に取り組んでいることが多いということでしょうか。当然同じ業務なので、賃金差異はつきづらいので、このような結果になったと思われます。
逆に賃金差異が多い保険や銀行では男女が取り組んでいる業務が違う傾向にあるということかと思います。私の体感ですが、どちらかというと女性は消費者向けの営業や窓口業務などを行いますが、男性は法人向けの営業や商品企画などを行っている割合が多いように感じます。やはり性別によって得意・不得意があっての分業だと思いますが、それらの業務にどのように価値を置くかで賃金差異が発生しているようですね。
女性の管理職への昇進しやすさと男女の賃金差異には正の相関があるということに関しては、管理職の方が賃金が高くなるという傾向を見れば、納得という感じですね。
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