データの注意点
ピボットテーブルをつくること自体は非常に簡単なのですが、作成に用いるデータは以下のような点に注意する必要があります。
- 一つのセルには一つのデータだけを入れる
- データの表記を統一する
- 空白を作らない
- セル結合を使用しない
- 不要なデータを並べない
- 空白行を作らない
一つのセルには一つのデータだけを入れる
まず、一つのセルには一つのデータだけを入れるようにしてください。たとえば、購入商品の列に「口紅、パック」「パック、化粧水」というようなデータが入っているとします。

フィルターで項目を見ると、これらは一つの種類の項目と解釈されています。

これでは、「口紅」、「パック」、「化粧水」といった商品単体での集計が正しくできません。正確な集計を行うためには、集計したい最小単位までデータを分割し、1つのセルには1つのデータのみを入れるようにしましょう。
データの表記を統一する
次に、データの表記は統一するようにしましょう。たとえば、商品の口紅という文字列の後に空白を入れてみます。

フィルターで項目を見ると、口紅という項目が2つ存在することがわかります。

これは、「口紅 」というデータが一つの種類の項目として解釈されているということです。これでは口紅という商品での集計を正しく行うことはできません。
また、文字列が半角になっているだけでも別の種類の項目として扱われてしまいます。

都道府県名などは県を付けるか、付けないかで表記ゆれが発生しやすいです。

データに表記ゆれが発生している場合は、あらかじめ表記を統一するようにしましょう。

空白を作らない
データにはできる限り空白を作らないようにしましょう。空白のデータは空白という種類の項目として解釈されてしまいます。


これでは正しい集計を行うことができません。そのため、データを入力させる際に空白を作らせないように仕組みをつくっておくことが大切です。

セル結合を使用しない
次にデータにはセルの結合を使用しないようにしましょう。たとえば、5、6行目の所在地のデータは神奈川県が並んでいるので、セルの結合を使って一つにしてみます。


ここで、神奈川県でフィルターをかけてみます。

そうすると5行目のデータだけが表示され、6行目のデータが表示されません。

これは、6行目には神奈川県というデータが入力されていないことを意味します。当然ながらこれでは正しい集計を行うことはできません。
また、見出しの行にセルの結合を使用しないようにします。見出しの行にセルの結合が入っていると以下のようにエラーメッセージが表示され、ピボットテーブルをつくることができません。

不要なデータを並べない
ピボットテーブルを作成するデータには不要なデータを並べないようにしましょう。ピボットテーブルで集計したいデータに隣接する部分に別のデータがあると、そのデータまでを含めてピボットテーブルを作成してしまいます。


データの範囲は個別に設定できますが、思いがけないミスが発生するリスクもあります。そのため、シートにはピボットテーブルに使用するデータだけを載せることをおすすめします。
空白行を作らない
また、データの間に空白行を入れないようにしましょう。空白行があると、そこでピボットテーブルのデータ範囲が途切れてしまうためです。


これも思いがけないミスの原因となってしまうので、空白行がないかチェックした上でピボットテーブルを作成するようにしましょう。
これらの注意点を守れば、ピボットテーブルを使って正しく集計することができます。
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