【Excel】横向きのウォーターフォールチャート(滝グラフ)の作り方

Excelで横向きのウォーターフォールチャートの作り方を解説します。Excelの標準機能で作成される縦向きのウォーターフォールチャートでは、項目が長い場合、データの軸がきれいに表示されないという問題があります。

そこで、ウォーターフォールチャート自体を横向きにして軸がきれいに表示されるようにしたいと思います。ただし、Excelの標準機能では作成できないので、積み上げ棒グラフをカスタマイズして作成していきます。

目次

横向きのウォーターフォールチャート(滝グラフ)の作り方

データの下準備

以下のような会員数の増減のデータを使用していきます。この表では、2023年1月1日時点の会員数と2023年12月31日時点の会員数があり、その間に増減の要素が記載されています。この表を縦向きのウォーターフォールチャートにしたものが右のグラフです。

今回はこのグラフをそのまま横向きになるようにします。

横向きのウォーターフォールチャートを作成するには、このデータを加工する必要があります。まず、どこでも良いので、累積値、余白、合計、増加、減少という項目の表を作成します。

まず、累積値を埋めていきます。この累積値が積み上げ棒グラフ全体の高さを表します。累積値の一番上と一番下には、元のデータの一番上と一番下の値を参照します。この場合、2023年1月1日時点の会員数と2023年12月31日時点の会員数になります。

次にその間のセルには、一つ上の値に増減分のデータを加えたものを表示させます。セルD3であれば、一つ上のセルD2の10000に左側のセルB3の新規会員登録500を加えます。

これを下にコピーします。これですべての累積値が表示されました。

次に余白のセルを埋めていきます。この余白の値が積み上げ棒グラフで表示した際の空白部分になります。余白は、増減分のデータのみ埋めていきます。この際、数式としては、データが増加の場合は、直前の累積値を参照し、データが減少の場合は、直前の累積値に減少分を加えたものになります。

セルE4には、まずIF関数の条件として、左側のセルB3の新規会員登録500が0以上と入力します。これが正しければ、直前の累積値セルD2を表示させます。逆に違っている、つまり、減少の場合は、直前の累積値セルD2に減少分を加えた値を表示させます。

これを下にコピーします。退会や休眠会員の部分は、直前の累積値から減少分を引いた値になっています。

次に合計のセルを埋めます。ここでは、一番上と一番下のデータをそのまま参照します。この値が左側のグラフの灰色部分になります。

次に増加部分ですが、ここでは左のデータの増加分、つまり、プラスになっているデータを参照します。データを一つ一つ確認して参照しても良いのですが、データが多い場合、面倒ですし、ミスが起こる場合もあります。なので、数式を利用して参照します。数式としてはIF関数で、データが0以上の場合は、そのままデータを表示させ、それ以外の場合は空白とします。

下にコピーすると、増加分のデータだけ表示されます。

減少部分は条件を0より小さい場合とします。注意が必要なのは減少部分もグラフ上はプラスの数として表すため、マイナスを付けて参照します。それ以外は同じです。

これでデータの下準備が整いました。

グラフの作成

項目名と余白、合計、増加、減少のカラムを選択します。この際、Ctrlキーを押しながら選択すれば、複数個所を同時に選択できます。

グラフで横向きの積み上げ棒グラフを選択します。

そうすると積み上げ棒グラフが表示されました。

この状態では、ウォーターフォールチャートにはなっていないので、加工していきます。

まず、項目の順番が逆向きになっているので、項目部分をダブルクリックし、軸の書式設定を開きます。

軸位置で、軸を反転するを選択します。これで2023年1月1日時点が一番上に来るようになりました。

次に、余白部分のグラフを選択し、塗りつぶしなしを選択します。

それ以外のグラフについても左側のウォーターフォールチャートと色合いを合わせていきます。

次にグラフの間隔を狭めていきます。どこでもいいので、グラフをダブルクリックし、データ系列の書式設定を開きます。ここで要素の間隔を減らします。ここでは、30%に設定しますが、任意の数値で設定いただければ大丈夫です。これでグラフ間の間隔が狭まりました。

次にデータラベルを表示されます。グラフ要素でデータラベルを選択すると、データラベルが表示されました。

この状態では、不要なデータラベルが表示されてしまっているので、削除します。空白セルについても0というデータが表示されているので、忘れず削除するようにしてください。

この状態では、減少分の数もプラスで表されているので、マイナスの数値として表示させます。減少分のデータをダブルクリックし、データ系列の書式設定を開きます。ラベルオプションで「値」のチェックを外し、セルの値にチェックを入れます。

ここで、データラベル範囲として元のデータ部分のB列を選択します。

そうすると、減少分はマイナスとして表示されました。

また余計なデータが表示されてしまっているので、削除します。ラベルの位置などを調整して完成です。

縦向きのウォーターフォールチャートと比較すると、目盛りの項目が正しく表示されていることがわかります。

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この記事を書いた人

Junyaと申します。本ブログではExcelなどビジネススキルを発信しています。
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