Excelでは、DATEDIF関数を使って生年月日から年齢、入社日から勤続年数などを調べることができます。
2つの期間を表す関数としてはYEARFRAC関数などもありますが、年齢などを出す場合、端数の処理が少し面倒なので、DATEDIF関数を使用します。DATEDIF関数では、端数は切り捨てられるので、年齢などを計算するのに適しています。
今回は以下の表を用いて、年齢と勤続年数を算出していきます。
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DATEDIF関数
DATEDIF関数とは、指定した単位で2つの日付の期間を計算することができる関数です。
数式 | 役割 |
---|---|
DATEDIF(開始日,終了日,単位) | 開始日から終了日までの期間を計算する。単位は、年、月、日などから選択することができる。 年や月の場合、端数は切り捨てで表示される。 |
単位は以下のように指定することができます。
単位の種類 | 表示形式 |
---|---|
“Y” | 年 |
“M” | 月 |
“D” | 日 |
“YD” | 端数の月数(~年~か月の「~か月」の部分) |
生年月日から年齢を計算する
まず、本日時点の年齢を計算するため、本日の日付をセルに表示させておきます。どこでも良いですが、セルE1に以下のように入力します。
=TODAY()
そうすると本日の日付が表示されました。この値は日付で自動的に変更されるので、都度更新する必要はありません。
次に年齢を表示したいセルに以下のように入力します。
=DATEDIF(C4,$E$1,”Y”)
数式 | 役割 |
---|---|
DATEDIF(C4,$E$1 | セルC4の日付からセルE1の日付までの期間を計算する。この場合、1985年4月23日から本日2024年11月17日までの期間を計算。 本日の日付は絶対参照とし、他の人の計算にも使用できるようにする。 |
“Y” | 表示単位は年。 |
そうすると以下のように本日時点の年齢が計算されます。
「Ctrl + 1」で「セルの書式設定」のダイアログボックスを開き、ユーザー定義で「0″歳”」とすれば、「~歳」という表示に変更することができます。
セルD4の年齢が「39歳」となりました。
セルD4の数式を他の人にもコピーすれば、他の人の年齢も表示されます。
入社日から勤続年数を計算する
次に入社日から勤続年数を計算します。今回は「~年」で表示する場合と「~年~か月」で表示する場合の2パターンを作成します。
「~年」で表示する場合
「~年」で表示する場合は基本的には年齢と同じように計算を行います。セルF4に以下のように数式を入力します。
=DATEDIF(E4,$E$1,”Y”)
数式 | 役割 |
---|---|
DATEDIF(E4,$E$1 | セルE4の日付からセルE1の日付までの期間を計算する。この場合、2010年8月1日から本日2024年11月17日までの期間を計算。 本日の日付は絶対参照とし、他の人の計算にも使用できるようにする。 |
“Y” | 表示単位は年。 |
そうすると、以下のように本日時点の勤続年数が表示されます。
表示形式を「0″年”」として「~年」と表示されるようにします。
セルF4の値が「14年」となりました。
他の人のセルにもコピーすれば、他の人の勤続年数も表示されます。
「~年~か月」で表示する場合
次に、勤続年数を「~年~か月」で表示します。この場合、少し変則的な数式になります。
セルG4に以下のように数式を入力します。「年」単位で表示する計算と「端数の月数」単位で表示する計算を組み合わせています。
=DATEDIF(E4,$E$1,”Y”)&”年”&DATEDIF(E4,$E$1,”YM”)&”か月”
数式 | 役割 |
---|---|
DATEDIF(E4,$E$1,”Y”) | セルE4の日付からセルE1の日付までの期間を計算し、表示単位は年とする。この場合、2010年8月1日から本日2024年11月17日までの期間を計算。 本日の日付は絶対参照とし、他の人の計算にも使用できるようにする。 |
“年” | 「年」という文字列を表示する。 |
DATEDIF(E4,$E$1,“YM”) | セルE4の日付からセルE1の日付までの期間を計算し、端数の月数を表示する。この場合、2010年8月1日から本日2024年11月17日までの期間を計算し、端数の月数が表示される。 本日の日付は絶対参照とし、他の人の計算にも使用できるようにする。 |
“か月” | 「か月」という文字列を表示する。 |
& | 各要素を接続する。 |
そうすると以下のように「14年3か月」と「~年~か月」の表示形式で勤続年数が表示されます。
他の人のセルにもコピーすれば、他の人の勤続年数も表示されます。
DATEDIF関数を使えば、端数は常に切り捨てられるので、年齢などを計算する際などにおすすめです。
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