この記事では、ピボットテーブルを使ってデータを可視化する方法を紹介します。基本的なピボットテーブルの作り方、集計の方法については下記記事をご覧ください。
以下では、化粧品に関する注文データを題材としてピボットテーブルの作り方を解説します。注文データとして氏名、性別、年齢などの顧客情報と注文商品、注文金額が1行に記載されています。

この記事では以下のテーマを題材としてデータの可視化の方法を解説していきます。
- 売上の推移
- 商品別売上の推移
- パレート図の作成
- 年齢別の比較
- 特定の顧客の可視化
- 特定の条件を満たすデータの可視化
- ヒートマップの作成
売上の推移
売上合計の推移
まずは化粧品の売上の推移を可視化します。グラフの元となるデータの集計を行います。売上を集計するには、値ボックスに「購入金額」、行ボックスに「購入日時」を追加します。日付に関する項目を追加すれば、自動的に「年」「四半期」「月」の項目が追加されます。

そうすると、2022年と2023年の売上が表示されます。

集計したデータにカーソルを合わせた状態で、ピボットテーブル分析の「ピボットグラフ」をクリックします。

グラフメニューが表示されるので、集合縦棒を選択します。一般的には売上推移のグラフは縦棒グラフで表示されることが多いです。

これで売上の推移がグラフで表示されます。

しかし、現状目盛りの最小値が0になっておらず、グラフが正確にデータの大きさを表していません。そこで、目盛りの最小値を0にします。

目盛りを選択した状態で右クリックし、「軸の書式設定」を開きます。

軸のオプションの境界値で、最小値を「0」に変更します。

これで目盛りの最小値が0になりました。

グラフ要素から「データラベル」にチェックを入れれば、売上の値がグラフ上に表示されます。

ここまでは、基本的なグラフと同じですが、ピボットテーブルを元に作成したグラフは右下に「+」「-」ボタンが表示されます。このボタンを押すことでグループ化されている項目を展開することができます。

たとえば、「+」ボタンを1回押すと、四半期に細分化されます。

また、下の項目名から表示させたいデータを選択することができます。

たとえば、第1四半期のデータだけを比較したい場合は、「四半期」のメニューから「第1四半期」を選択します。

そうすると、第一四半期に限定したデータが表示されます。

「フィルターをクリア」をクリックすれば、元の表示に戻すことができます。

この状態でさらに「+」ボタンをクリックすると月ごとのデータが表示されます。

ただし、月ごとのデータはかなり細かくなってしまうので、特定の期間にフィルターを設定した方が良いと思います。

四半期の表示に戻したい場合は、「-」ボタンをクリックします。

さらに年の表示に戻したい場合は、「-」ボタンをクリックします。


このようにピボットテーブルのグラフは、日付の項目を追加することで、自由に集計単位や期間を選択することができます。
商品別売上の推移
上記では売上の合計の推移をグラフにしましたが、クロス集計を行うことで商品別の売上の推移をグラフにすることができます。
「購入商品」の項目を列ボックスに追加します。

そうすると、「年×購入商品」のクロス集計表が作成され、先ほどの縦棒グラフが商品ごとに分解されます。

これでは、全体の売上がわからないので、グラフを積み上げ縦棒グラフに変更します。グラフを選択した状態でデザインタブの「グラフの種類の変更」をクリックします。

グラフの種類を「積み上げ縦棒」に変更します。

そうすると商品の種類を積み上げた棒グラフが作成されます。

購入商品が多くて見づらい場合は、右側の購入商品のメニューから表示させたい商品を選択することができます。

たとえば、「洗顔料」「乳液」「美容液」の3つだけを選択すれば、以下のような表示になります。

積み上げ縦棒グラフでも「+」ボタンをクリックすれば、四半期のデータを表示させることができます。


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