産経新聞社、「emogram（エモグラム）」で、他社の記事を盗用した事案が5件判明

概要

2025年12月2日、産経新聞社が運営するトレンド情報メディア「emogram（エモグラム）」で他社の記事を盗用した事案が5件判明し、運営元が謝罪した。

同媒体では、他社のニュース記事（読売新聞オンライン、J-CASTニュース、スポニチアネックスなど5媒体）をコピーし、語尾を少し変えるなどしただけで、引用の範囲を超えた盗用記事を5本作成・配信した。

2025年11月26日夜に外部からの指摘を受けて事態が発覚した。盗用した5記事は同一の派遣スタッフが執筆し、社内調査に対し盗用を認めた。また、デスク業務の一部を業務委託の編集者に任せており、社員が関与しないまま出稿されていた体制に問題があったと認めた。

当該5記事は全て削除され、元記事の媒体責任者に謝罪した。

原因仮説

業務委託による品質管理の脆弱化

デスク業務の一部を業務委託の編集者に任せていたことが、社員が関与しないまま記事が出稿されるという体制上の問題を引き起こした。委託先に対する法的知識の要求水準や業務指示、監視が不十分だった。

スピード優先の執筆体制

メディア開設（2025年5月）から日が浅い中で、記事本数やトレンドへの対応スピードを優先した結果、品質やコンプライアンス遵守が軽視された可能性がある。

影響

社外の計5記事が盗用された。

対応

元記事の媒体責任者に説明、謝罪を行った。

再発防止策として以下を実施することを表明。

• 法的理解の醸成と具体的な判断基準に関するライター・デスクへの教育・研修を充実させる
• 他の媒体でデスク経験のある社員にすべての記事を確認させるなど、チェック態勢を強化する

URL

https://emogram.sankei.com/55453