ミツカン、「そうめんづくりが重労働か」の議論に一石を投じるも批判殺到

概要

2025年8月15日、食品メーカーミツカンは公式X（旧Twitter）にて、13日に投稿したポストで「不快な思いをさせてしまった」として謝罪した。

当時、X上ではそうめんづくりが大変かという議論が白熱していた。「そうめんなんて簡単、手抜き料理だ」という意見がある一方で、主婦層を中心に「そうめんだけでなく付け合わせもつくるから大変」「家事を軽視している」といった反論が繰り広げられていた。

ミツカンは8月13日に、その議論が白熱する中で、「冷やし中華なんてこれだけでも十分美味しいです」とし、茹でた中華麺に同社のつゆをかけたシンプルな冷やし中華の写真を投稿した。

この投稿に対して「主婦層への当てつけだ」「女性蔑視だ」「冷やし中華はこれだけでは成り立たない」という批判が殺到した。

その一方で、「何も間違っていないので、誤る必要はない」といった擁護する意見も多数寄せられていた。

原因仮説

社会的な文脈（コンテキスト）の誤読

炎上当時、X上では「そうめん調理＝手抜きか否か」という、家事労働の価値と性別役割に深く関わるデリケートな議論が巻き起こっていた。この文脈において、ミツカンが「冷やし中華なんてこれだけでも十分美味しいです」と投稿したことが、「そうめん調理は手抜きで十分」という論調を肯定し、献立を工夫する主婦層の努力を矮小化していると受け取られた。

「手抜き」論争への不用意な介入と共感性の欠如

企業アカウントとして、対立する意見がある論争の真っ只中に、「これは簡単だ」と解釈されかねない表現で介入したことがミスだった。「これだけでも十分」という表現が、「手間をかける必要はない」、ひいては「主婦が手間をかけているのは無駄だ」というメッセージとして受け取られ、「家事を軽視している」「女性蔑視」という批判につながった。

影響

SNS上で批判の声が相次いだ。

対応

当該投稿を削除し、謝罪した。

URL

この度、当社の8月13日の投稿により不快な思いをさせてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。

当該投稿は、暑い日でも、手軽にごはんを楽しんでほしいと、日々頑張っている人たちの後押しになったらという思いで、夏季休暇の時期に合わせて投稿を企画していたものでした。…

— 【公式】ミツカン (@mizkan_official) August 15, 2025