The HEADLINE、生成AIを使って作成した記事を削除

概要

2023年9月15日にThe HEADLINEは、8月22日に公開した記事に、複数の報道機関の記事からの剽窃・盗用に該当する箇所が確認された事案について、調査完了の報告と謝罪を行った。

問題の記事は、同社がβ版として開発・検証していた生成系AIによって生成されたものであり、問題発覚後、同システムによるAI生成記事（49記事）は全て非公開とされた。

2023年8月18日から22日に公開された計49記事が問題の対象であり、このうち15記事が「明らかな盗用・剽窃を確認できる箇所がある記事」（25文字以上同一の記述が連続）、1記事が「盗用・剽窃の疑わしい箇所がある記事」（15文字以上25文字未満同一の記述が連続）と確認された。また、これらを含めた34記事が「盗用・剽窃とみなされる可能性が高い記事」と確認された。

原因仮説

生成AIの「コピペ癖」に対する検証の不備

当時（2023年8月頃）の生成AIの性能は、学習データに存在する既存の文章をそのまま出力（盗用）してしまうリスクが高いという特性があった。開発・検証中のシステムであったにもかかわらず、「他社の記事と文章が25文字以上連続して同一になる」という欠陥を事前に検出し、対策するための検証プロセスが設けられていなかった可能性がある。

記事の大量公開によるチェック不備

「計49記事」という大量の記事が2023年8月18日から22日の短期間（5日間）に公開された。大量の記事を短期間で公開するというスピード優先の体制が、公開前の品質チェックを圧倒的に不十分にさせた可能性がある。

影響

顧客等への影響はないものと考えられる。

対応

• AIによって生成された49記事を削除
• 本件に付随する機能開発を一切停止する。
• 開発・リリースフローの全面的な見直し・改善
• 著作権に関して、関連する法規・法規範を検証し、専門家などの第三者による指導を受けつつ、問題点がないかを確認
• リスク認識およびコンプライアンス意識を徹底し、再発防止策の実施を推進

URL

https://www.theheadline.jp/articles/937