「悪意はなかった」が通用しない時代。なぜ、あの企業は炎上したのか?
SNSが普及して十数年が経過しましたが、企業の炎上は一向になくなりません。中小企業から大手企業、公的機関に至るまで、些細な発言や行動が火種となり、瞬時に信頼とブランドを失うリスクが日常となっています。
本書は、この「なくならない企業の炎上」の根本原因を徹底的に分析し、現代企業が生き残るために必須の危機管理戦略をご提供します。
- 炎上の構造と真の原因
- 30の最新事例からの具体的な教訓
- 炎上を防ぎ、沈静化させる組織戦略
概要
2025年11月13日、公正取引委員会は三菱ふそうトラック・バスに対して、下請法違反(不当な経済上の利益の提供要請の禁止、下請代金の支払遅延の禁止)があったとして、勧告と指導を行った。
同社は2024年3月1日以降、下請事業者61社に対し、自社所有の金型等合計5,694個について、長期間製品の発注を行わないにもかかわらず、無償で保管させるとともに、棚卸作業を年1回行わせることにより、下請事業者の利益を不当に害していた。この行為が下請法第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)の規定に違反すると判断された。
また、2024年1月から12月までの間、6社の下請事業者に対し、給付受領日から60日以内に下請代金を支払っていなかった。下請法第4条第1項第2号(下請代金の支払遅延の禁止)の規定に違反すると判断された。支払遅延による遅延利息の額は、総額35,791,671円で、すでに全額を支払い済み。

原因仮説
資産管理体制の不備
発注を長期間行わないにもかかわらず、合計5,694個もの大量の金型が下請事業者に預けっぱなしになっていた。これは、自社資産(金型)のライフサイクル管理や棚卸・回収のプロセスが機能不全に陥っていたことを示す。
優越的地位の濫用
三菱ふそうトラック・バスが優越的な地位を利用し、下請事業者が不利益を被ることを知りながらも、取引継続を恐れる下請事業者の立場を利用して不当に金型等を無償での保管させた可能性がある
経理・支払プロセスの問題
給付受領日から60日以内という下請法上の支払期限を管理する支払システムや経理フローが不十分だった可能性がある。
影響
- 下請事業者61社が無償で金型等を保管
- 下請事業者6社に対する35,791,671円の支払遅延が発生
対応
- 取締役会決議の実施、下請法に関する社内教育など社内体制整備、役員・従業員への周知徹底などに取り組むことを表明
- コンプライアンスを一層強化するとともに、取引先との対話を密にすることで再発防止に努めることを表明
- 下請事業者61社に対する型保管費の対応状況を以下の通り報告
- 32社:型保管費について合意し、支払いを完了している
- 23社:型保管費について合意に達しており、支払手続を進めている
- 6社:型が廃棄済みであるか、勧告対象行為期間中に当該金型等を用いた製造を実施しているため、支払いが不要であるとの回答を得ている
URL
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2025/nov/251113_mitsubishifuso.html
「悪意はなかった」が通用しない時代。なぜ、あの企業は炎上したのか?
SNSが普及して十数年が経過しましたが、企業の炎上は一向になくなりません。中小企業から大手企業、公的機関に至るまで、些細な発言や行動が火種となり、瞬時に信頼とブランドを失うリスクが日常となっています。
本書は、この「なくならない企業の炎上」の根本原因を徹底的に分析し、現代企業が生き残るために必須の危機管理戦略をご提供します。
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