【おすすめ書籍/書評】エクセルで学ぶビジネス・シミュレーション超基本 | Excelでの事業計画の立て方がわかる!

企業の新規事業担当者などは事業案の承認を得るために事業計画を作成することを求められることがあります。しかし、いざ作成しようとしても何から始めればよいかわからない、シミュレーションの方法がわからないといったことも多いと思います。本書では、そのようなビジネスシミュレーションをExcelで実践できるようになる方法を紹介しています。

目次

本書の概要

本書では、Excelを活用して収益シミュレーションモデル、収益計画を作成し、プレゼンテーションを行うまでのテクニックを紹介しています。シミュレーションというと少し難しく聞こえますが、要は事業でどれくらい儲かるのかを根拠に基づき予想することです。

しかし、実際何から手を付けて良いかわからないことも多いと思います。本書では、収益モデルの基本となる売上・費用・利益に分解することからスタートして、様々なケースを通じて収益シミュレーションモデルの作成を体験することができます。

Excelの関数・機能を活用したシミュレーションの方法も紹介されており、非常に実践的な内容になっています。手元でExcelを操作しながら読み進めることで、様々なシチュエーションにおける収益シミュレーションモデルを作成できるようになります。

本書を通じて学べる事

収益シミュレーションモデルの作り方

本書では、売上・費用・利益がそれぞれどのように生まれているかの構造を明らかにするフィッシュボーンを作成することから着手します。

収益モデルの設計図(フィッシュボーン)

企業会計が苦手な人でも、まずはシンプルな例からフィッシュボーンを作成し、それをExcelに落とし込む作業に着手することができます。ビジネスモデルが異なっても、自社のビジネスに合わせて構成要素を変更することで様々なビジネスに対応することができます。

Excelを活用したシミュレーション

収益シミュレーションモデルは、いきなり数字が決まるのではなく、パラメーターを変更しながら妥当な予測を立てていきます。そのために様々な分析を行い、チーム間で議論することが有益です。Excelにはそのような分析を行う機能が標準で備わっているため簡単にシミュレーションを行うことができます。本書では以下3つの分析を紹介しています。

  1. 損益分岐点:利益がゼロになるポイントを求める
  2. 感応度分析:パラメーター変化による影響を明らかにする
  3. ケース分析:楽観ケース、普通ケース、悲観ケースなどいくつかのケースに分けてシミュレーションする

このようなシミュレーションは手作業でできないこともないですが、Excelの機能を使用することで効率的かつわかりやすい分析を行うことができます。社内で上司や経営層に説明する際も役に立ちます。

収益計画のプレゼンテーションの方法

作成した収益計画は経営層やクライアントの承認を得るため、わかりやすいプレゼンテーションにして説明を行う必要があります。頭の中に明確なロジックがあるとしても、数字が並べられた収益計画を正確に理解してもらうことは非常に難易度が高いです。

本書では、収益計画において説明すべきポイント、プレゼンテーションの基本的な流れを紹介しています。まずは本書で紹介されているような型に従ってプレゼンテーションを行うことで、初見の人でもわかりやすい説明になると思います。グラフの作例も掲載されており、実際にプレゼンテーションを作成する際の参考にもなります。

まとめ

本書は「エクセルで学ぶ」との題がつけられていますが、収益モデルシミュレーションを行い、収益計画を作成できるプロセスを理解できるという点に大きな価値があります。新規事業を任されたけど、どのように計画を立てればよいかわからないといった担当者の悩みを解決するノウハウが詰め込まれています。

事業計画作成に悩んでいる方、ビジネスにおける数字に強くなりたい方は、是非本書を手に取ってみてください。

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この記事を書いた人

Junyaと申します。都内のコンサルティングファームで働いております。まだまだ若輩者ですが、私の得た経験や感じたことを本ブログで紹介できればと思います。
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