高学歴向けソーシャルレンディングサービスSoFiのビジネスモデル

本記事では、高学歴向けソーシャルレンディングサービスSoFiのビジネスモデルを紹介します。日本では学生向けの低金利のローンが様々ありますが、米国では十分に整備されておらず、学費の支払いに苦労する学生が多いです。SoFiはそのような課題を解決するため、教育ローンに特化したソーシャルレンディング事業を始めました。

目次

会社概要

企業名Social Finance,Inc.(SoFi)
設立年2011年
アメリカ
売上6.2億ドル(2020年)
従業員数1383人
業種金融

ビジネス概要

SoFiは教育ローンに特化したソーシャルレンディング事業です。

  • 投資したい個人投資家から出資を募り、それを元にお金を借りたい学生等に融資を行う
  • 借り手は利息を加え、貸し手に返済を行う
  • SoFiでは個人ユーザーから収益を得るのではなく、パートナー企業の商品販売を通じて収益を得ている

背景

米国では高い学費を支払うための公的ローンが十分に整備されておらず、多額の教育ローン債務が問題となっていました。

  • 米国では学費の高騰が続いており、多額の教育ローン残高(2018年時点で合計160兆円)が社会問題となっていた
  • 米国の連邦教育ローンは利用者全員に同一金利で提供されており、信頼のできる優良顧客にとっては金利が必要以上に高くなっていた

ビジネスのポイント

SoFiでは、融資対象を将来有望な高学歴層に絞り込むことで、貸し倒れリスクを低下させ、また、キャリア支援、金融商品販売などを通じて個人の成功をサポートします。

  • 融資対象を高学歴で、将来的に高収入を得る職業に就く可能性が高い学生に絞り込む。返済力の高い人材にターゲットを絞り込むことで、リターンを得られる可能性が高くなり、貸し手が集まりやすくなった
  • 顧客に対して1回きりの融資だけでなく、リファイナンス、キャリア支援、ファイナンシャルアドバイス、その他金融商品等を提供することで、顧客体験価値の向上、関係性の構築を行っている
  • SoFiはパートナー企業の金融商品(株式・ETF・暗号資産(仮想通貨)、生命保険・自動車保険・住宅保険等)の販売を通じて、パートナー企業より収益を得ている

成果

学生向けローンを中心に多数の顧客を取り込み、多額の融資が行われています。2021年1月にはニューヨーク証券取引所に上場し、上場時の評価額は約9,000億円とかなりの勢いを見せています。

  • 200万人以上のメンバー
  • 590億ドル以上の融資金を調達
  • 220億ドル以上のローンが返済されている
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この記事を書いた人

Junyaと申します。都内のコンサルティングファームで働いております。まだまだ若輩者ですが、私の得た経験や感じたことを本ブログで紹介できればと思います。
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